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6月の中旬、水牛レーベル次のCDのために、2日間かけてシューベルトの「冬の旅」を録音しました。歌うのは黒テントの斎藤晴彦、ピアノは高橋悠治です。このふたりの組み合わせですから、やはりふつうのクラシック演奏というわけにはいきません。水牛楽団のコンサートで、ショパンのポロネーズやモーツアルトのトルコ行進曲、ベートーベンのアパッショナータにあわせて歌う斎藤さんを覚えていらっしゃるかたもあると思います。わたしはあれ以来これらの曲をきくたびに、斎藤さんが歌ったことばの一部が浮かんでくるありさま。今度の「冬の旅」は日本語版です。ミュラーのもとの詩に忠実に斎藤晴彦、高橋悠治、山元清多、平野甲賀、田川律の5人が訳しました。日本語で聞くと考えている以上によくわかるのは、あたりまえとはいえ、どこか不思議な気がします。発売は11月、東京をはじめ、松本、北海道などで公演の予定もあり。文字通りの冬の旅、となりそうです。詳細をお知らせできるまで、心のどこかに留めておいてください。斎藤さん自身はこんなふうに書いています。
「水牛のように」を2005年7月号に更新しました。
森下ヒバリさんがアジアのごはんのことを書いてくれることになりました。ビーフン炒め煮はおいしそう。ハチクはないけど、ちがう具をいれて作ってみよう。カラワンの「ノーマイ(たけのこ)」はなつかしい歌です。森から戻ってきたばかりのモンコンがはじめて東京に来る前に送ってくれたテープの中にこの歌も入っていたからです。食べ物に苦労した森の生活のこともずいぶん聞きました。カクメイを助けてくれたのはたけのこと味の素。塩と味の素を入れたお湯で、食べられそうなものは何でも煮て食べたと。
杉山さんちのぼうやが大きくなったら、今月のお父さんの原稿はぜひ読んでもらいたいものだと思います。手製本の師匠と仰ぐ四釜さんに交差式ルリユールを教えてもらって、ちいさな本にしておこうかな。
ひとの不幸をよろこぶ趣味はないけれど、御喜さんの不幸な体験、おじいさんのゴホン、には思わず笑ってしまいました。
7月13日発売のCDのお知らせです。
「yuji takahashi」(ATAK006) 2200円。以下は制作者による宣伝文です。
高橋悠治、12年振りの電子音楽によるフルアルバム。1963-2005、42年間の集大成!
電子音楽作品によるフルアルバムとしては「翳り(1993)」以来12年ぶりとなる本作は、ライブでのみ発表されてきた2000年以降の最新作から'95年の傑作「雲輪舌260795(1995)」、'89年に発表されたカフカのテクストによる作曲者自身の朗読とコンピュータシステムによる「それとライラックを日向に(1989)」、1963年に作曲された電子音楽の処女作にして幻の音源とされていた自身25歳(!)のテープ音楽「TIME」(真鍋博のアニメーション作品に提供した日本最初期の電子音楽作品)といった異なる時代の傑作を網羅した、最新作にして集大成、問題作にして最高傑作と言える豪華な内容です。
詳しくはATAKへどうぞ。
それではまた!(八巻美恵)
★この文章を書いた人→八巻美恵★こんな時間に→2005年07月01日 11:31 ★トラックバック