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京都市左京区を本拠にする当研究会では、ただいま新規会員を募集しています。
基本的には大学のサークルなので、活動のメインは暇の多い長期休暇期間中となり、そんなわけで、いつも休み直前に勧誘活動を行っています。けれど、会員はうちの大学だけに限ったということではなく、京都市内で容易に接触できる方なら、どんな人でも構いません。他の大学の人でもいいし、働く人でも、専業主婦(主夫)の人でも。
1年間続けてきて、このサークルも方向性がはっきりと固まってきました。それは、青空文庫の入力・校正をコーディネートするということです。
潜在的に、ボランティアをしたいという人や、青空文庫の活動に参加してみたいという人は、結構たくさんいらっしゃると思います。でも、そのみなさんが全員、青空文庫に参加するというわけではありません。色んなことがネックになって、一歩踏み出せずにいる人も多いと思います。その理由のひとつとして挙げられるのは、「作業に使う本を自分で探さなければならない」ということです。(とりあえず校正なら青空文庫から底本コピーがもらえる、ということは事実は横に置いておきます)
入力を行うにしても校正を行うにしても、底本が必要です。そのためには本を購入したり、図書館から借りたりコピーしなければなりません。目的の本を手に入れるには、古書店をめぐらなければならないかもしれませんし、各地の図書館へ足を運ばなければならないかもしれません。有名な作品があらかた公開されてしまった現在では、書店で新刊として底本を買うことよりも、そちらの方がケースとしては多いかもしれません。そしてさらに、その本を探すためには知識も必要です。著作権の切れている作家にはどういう人がいるのか、どんな本があるのか、どこをどう探せば手にはいるのか……青空文庫の作業は、進むにつれてだんだん難しくなっている、と考えることもできるでしょう。
それでは、なかなか参加しづらい。でも、実際には「これが公開されたらきっと面白いことになる」という本はまだまだたくさんあって、「いやいやこのあたりの本なんか公開されて当たり前じゃないか?」みたいな本も無数にあるわけです。長く青空文庫で活動していると、そういう本がたくさん視野に飛び込んできて、「あああれもしたいこれもしたい」となるわけですが、結局のところひとりなので、それをみんな自分でできるわけではなく、ちょっとした欲求不満を抱いたまま作業を続けることになります。
そんな状況で「こんなにたくさん作業するなんて無理だーっ! うきゃあーっ!」ともう辛抱たまらんなった私が作ったのがこのサークルなのですが(2004年4月1日のそらもよう参照)、そこで入ってくれたメンバーは、ほぼ全員、青空文庫の作業をこれまでやったこともないし、もちろん底本の情報も知らない、初心者の方ばかりです。けれど、すでにうちのサークルにはたくさんの入力可能な本のデータと本そのものがあるわけですから、みんなはその中から好きな本を選ぶことができますし、また「こんな本ないですか?」ということであれば、探してみたりもしました。たとえば今現在、うちのサークルですぐ作業できる本には、以下のようなものがあります。
【一般文芸】
イプセン「人形の家」、オースティン「高慢と偏見」、ゲーテ「若きウェルテルの悩み」、サッカレー「虚栄の市」、スウィフト「ガリヴァの航海」、セルバンテス「ドン・キホーテ」、ディケンズ「オリヴァー・ツイスト」、デュマ「三銃士」、トルストイ「戦争と平和」、ハーディ「ダーバヴィル家のテス」、ホーソーン「緋の文字」、ボッカチオ「デカメロン」、ブロンテ姉妹「嵐が丘」「ジェイン・エア」、ミルトン「失楽園」、モーパッサン「短編集」、ラム「エリア随筆」、ワイルド「ドリアン・グレエの画像」、Unknown「水滸伝」「西遊記」など
【児童文学】
アミーチス「クオレ」、キプリング「ジャングル・ブック」、キングスリー「ギリシャ英雄物語」、バーネット「秘密の花園」、ビョルンソン「日向丘の少女」、水谷まさる「ロビン・フッド」など
【ミステリ・ホラー】
ヴァン・ダイン「グリーン家惨殺事件」「カナリヤ殺人事件」、ガボリオ「ルコック探偵」、シェリー「フランケンシュタイン」、チェスタトン「ブラウン神父もの」、ドイル「シャーロック・ホームズもの」、ルブラン「アルセーヌ・ルパンもの」、ルルー「オペラ座の怪」など
【哲学書】
キルケゴール「憂愁の哲理」、スピノザ「エティカ」、デカルト「感情論」、フロイト「精神分析」、マキャベリ「君主論」、マルクス「資本論」、ルソー「民約論」「エミール」、ロック「悟性論」「デモクラシイの本質」など
【詩集&その他】
ホイットマン「草の葉」、ランボー「酔いどれ船」、ワーズワース「詩集」、その他「わかりやすい麻雀の覚え方」「四季の料理」などサブカルチャー的文献も
【国内文献】
京大図書館に貴重な学術文献(でも読まれない)が何百冊とあるよ!
とにかく青空文庫に参加するときに面倒な部分は全部、サークルでコーディネートすることによってぶっ飛ばしてしまって、いろんな人に気楽に参加してもらおう、というわけです。個人で参加してもいいですし、ひとつの長い作品をグループでやってみたい、というのも大歓迎です。たとえば、「オレたち、ロックやりたいんです!」みたいに(笑)。
例会(ミーティング)は毎週金曜に大学内のとある部屋でやっていて、このときに作業関係の受け渡しやその他もろもろをやっていますが、毎週毎週やることがあるわけではなく、基本的にみんなでご飯を食べながら世間話をしているだけなので、その日にあまりこだわらなくていいです。もし興味を持たれた方がおりましたら、どうぞ私の方(bs_221b-lj@infoseek.jp)へご連絡下さい。詳しくご説明します。
それでは、これからもサークル一同頑張りますので、みなさまよろしくお願いします。
★この文章を書いた人→大久保ゆう★こんな時間に→2005年01月23日 13:18 ★トラックバック蹴上の国際交流会館を利用してはいかがですか?
あの施設はなかなかで、ネット回線を引いた
イベント等を以前やりましたもんですから、
多少知識があります。
たしか、市内で活動する団体向けに会議室を
貸してくれたはずです。
Posted by: らんむjろ at 2005年02月06日 17:44>らんむろさん
お返事ありがとうございます。
>蹴上の国際交流会館
に紹介がありました。見てみました。
おおおお、ひ、広いっ。
なんだか、青空工作員講習会、みたいなことをするときにはちょうど良さそうですね。
「電子図書館ボランティアのすすめ」みたいな。(^-^;
Posted by: 大久保ゆう at 2005年02月08日 19:31文学作品を青空文庫形式にしておくと大勢の人に利用して貰えるというメリットはありますが(ぼくも利用しています)、作品を美麗な縦組体裁で読みたいとか、WINDOWSにはないJIS第一、第二水準以外文字表示をしたいとなると、現状ではぼくのやっている形式がBESTなので、最初からぼくのほうの体裁入力をやって貰えればもっといいかも。学生さん達はPDFファイルを印刷すれば大学でも活用できますしね。
とにかくぼくのサイトの「詩集・歌集・句集の館」とか「電子本書店」を覗いてみてください。
Posted by: 喜多圭介 at 2005年03月20日 11:27ちょっとしたお知恵。
入力は底本をスキャンすることになるだろうと想像していますが、もう一つの方法としては新潮社から「新潮文庫の100冊」というCD−ROMが15000円ほどで発売されています。100冊の文学作品ですからなかなかのお値打ちものです。だけどぼくの電子本書店に較べると、プリントアウトして読めないのが最大欠点。企業としては仕方のない策。プリントアウト可能であれば、クラスの一人が購入すればあとのひとは印刷したものを読めて売れなくなるから。
だけどこのCD−ROMは文学作品の中味をテキスト化した形で抽出できます。イプセンの『人形の家』などもガバッと(^_^)。だけど新潮社もアホでないから、すべての中味を抽出できるようにはなっていない。欠損ページが出るようにプロテクトを欠けてある。したがってそのページだけを底本からスキャンする。これだけでも相当の手間が省かれます。
ぼくのサイトには戸坂潤、三木清などの哲学書も相当数掲載してあります。
Posted by: 喜多圭介 at 2005年03月20日 23:30縦組み体裁の科学図書館です。学生さんにはいいかな、と思ってご紹介。
Posted by: 喜多圭介 at 2005年04月10日 07:06