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10月30日、カラワンの東京でのコンサートに行きました。caravanをタイ語で読むとカラワンなのです。その名のとおりに終わりのない旅を続けて、バンドはことし結成30周年を迎えました。それを記念して、今ではあまりいっしょに演奏することのないオリジナルメンバー4人そろっての来日です。
最初はモンコンの「ピンのうた」でした。ピンはいつもモンコンが弾いている東北タイの三弦の楽器で、彼の娘の名前でもあります。「人生はピンを奏でるようなもの/音色にあわせ弦にあわせて流れていく/この心 この手で 奏でていく/暮らしは音楽とともにある/ピンの音は誠実と平等を伝えるもの……」(作詞ウィサー・カンタップ)
以前紹介したモンコンのCDブックによれば、「『ピンの歌』はリクエストが一番多い歌だ。あちこちのコンサートで「聴いていると元気が出る」とか「歌い手の人生が伝わってくる」とか言われる。歌い手、つまりぼく、は、ピンを弾きながらうたっている。聴いている人ひとりひとりの人生を重ね合わせて意味を感じているんだね。ぼくにとっても『ピンの歌』はメロディはシンプルで美しいし、歌詞がまた人と楽器が共に生きて、社会に正義を求める運動を共有していくという、つまりカラワンのピンの弾き手モンコン・ウトックとピンのはなしなのさ。」
トングランは大きな体に似合わないやさしい声で遺伝子組替に反対する歌をうたいます。微妙にくるっているようなチューニングもそれぞれの歌をひきたてているようで、つくづく魅力というのは不思議なものだと思ったのでした。水牛楽団のバンドマスターだったひとは幸せそうに聞き入って、水牛楽団も続けていればよかったな、などとつぶやいたりする、なにやら特別な夜でした。これからのスケジュールは豊田勇造さんのサイトをどうぞ。近くにお住まいなら、ぜひ聞きにいってください。
「水牛のように」を2004年11月号に更新しました。
自分が読んでみたいと思うひとに書いてくださいとお願いしているうちに、にぎやかになってきました。最初の読者としては、統一感がまったくないところもなかなかいいものだと思います。初登場の石田秀実さんは東洋思想の研究者で作曲家でもあります。最近の著書は『気のコスモロジー 内部観測する身体』(岩波書店)。CDは「神聖な杜の湿り気を運ぶもの 石田秀実作品集」(ALCD-60)。すてきなタイトルです。
水牛の新作CD「まぎれ野へ 木村迪夫自作詩朗読」も引き続きよろしくお願いします。木村さんには詩集以外にも『百姓がまん記』(新宿書房)などの著作があります。そのうち木村さんを招いて朗読会をやろうと計画中です。
11月はピアノをきいてみませんか。コンサートをふたつお知らせします。
●江村夏樹ピアノ独奏2004『ピアニスト』
11月13日(土)7時30分開演
渋谷 公園通りクラシックス tel 03-3464-2701
バルトーク:組曲 作品14/江村夏樹:ファンファーレ集/ヴィラロボス:白いインディアンの踊り/甲斐説宗:ピアノのための音楽/米倉香織:委嘱作品(ピアノと場内音声のための)/ヒンデミット:ピアノ連弾のためのソナタ/ムソルグスキー:展覧会の絵
客演 大須賀かおり(ピアノ)
チケットは太鼓堂、あるいはティコ・ディコで。
●高橋悠治/ゴルトベルク変奏曲
11月22日(月)7時開演
浜離宮朝日ホール tel 03-5541-8710
J.S.バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971/J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988
東京以外の公演も予定されています。全公演のお問合せはクリスタル・アーツ03-5210-9071へ。