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水牛6枚目のCD「まぎれ野へ 木村迪夫自作詩朗読」を発売しました。100ページほどの自家製詩集付きです。
まぎれ野とは木村迪夫さんが生まれてからずっと暮らしている山形県の牧野村のことです。農業の村の歳時記と、木村さんのおかあさん、おばあさんのかたったことば。「いまもこの村に澄語はない」というまぎれ野のことばのひびきをぜひ聞いてください。
水牛楽団のレパートリーのひとつだった「祖母のうた」は、この朗読にもはいっている木村さんの詩です。「ふたりのこどもをくににあげ/のこりしかぞくはなきぐらし …… にほんのひのまる/なだてあかい/おらがむすこの ちであかい」
牧野の木村さんのお宅で録音したのはことしのはじめ、まだ雪のあるころでしたから、発売までにずいぶん時間がかかりました。読まれている詩をなんとか本にしたくて、どのようにするのがいいのかと考えているうちに春が過ぎ、そしてめぐりあったのが四釜裕子さん考案の「糸だけ製本」でした。四釜さんも詩人であることと関係あるのでしょうか、この製本方法は詩集にぴったり。しかもデジタルテキストとレイアウトソフトと紙とプリンタと糸と、これだけあれば、自分の手を使って、誰にでもできる方法です。タイトル文字は平野甲賀さんの書き文字でありながら、フォントとして誰でも使える「コウガグロテスク」をはじめて使いました。できあがったのは本というかたち、でもデジタルの世界に足を踏み入れなければ決してめぐりあわなかったやり方の成果です。
手作りの製本というと、ルリユールのように、自分だけの大切な一冊の本を作り上げるイメージが強いのですが、あまり趣味的にならず、素材や綴じかたのこだわりを少しひろげれば、自分以外のひとに手渡していける軽やかなものにできるはずだと思ってきました。「まぎれ野へ」詩集、というよりはブックレットというほうがふさわしいかもしれませんが、木村さんの詩と朗読に寄り添うものになってくれているといいなと思います。
「水牛のように」を2004年10月号に更新しました。
というわけで、製本の師匠とあおぐ四釜裕子さんが、製本について書いてくださることに。どんな製本が登場するのか、楽しみです。
読書の秋だからか、今月は盛りだくさんです。小泉英政さんの「循環だより」といっしょに届いた「島にんじん」は沖縄のもので黄色のにんじん。甘くておいしい。水をもらえずに育った野菜は野菜じたいに含まれている水分もすくないらしく、しっかりとしているのが特徴で、できるだけ調理せず、そのまま食べるのが一番です。いわば野菜のお刺身ですね。
タイのバンド「カラワン」が結成30周年記念をむかえて、日本にやってきます。
10月30日から11月9日まで、東京、大和市、松本市、島根県大社町、広島市、大阪府豊能町、高槻市、京都市などをまわります。タイの民主化をになった歌の魅力にぜひふれてください。詳しくは今回も彼らを呼んでくれた豊田勇造さんのサイトのスケジュールをごらんください。
東京でのコンサートは10月30日(土)新大久保「R'sアートコート」で午後5時から。また29日には「歓迎会&カラワンの30年を語る会」が早稲田奉仕園「50人ホール」で午後6時30分から。問い合わせは白石さんへどうぞ。電話は090-2302-4908、メールはshiratlk@jcom.home.ne.jpです。
それではまた!(八巻美恵)
★この文章を書いた人→八巻美恵★こんな時間に→2004年10月01日 00:16 ★トラックバック