![]() |

青空文庫を始めたのが1997年で、その翌年の1998年に幕張で行われたMacWorld(AppleのコンピュータMacintoshのイベント)で配ったのが上の写真のフロッピー。主に青空文庫の存在を知らしめるために用意したもので、その中身は「青空文庫の提案」をエキスパンドブック化したものと、中島敦『文字禍』、藤本和子『オリエントの舌』のエキスパンドブックだった。

これが「青空文庫の提案」をエキスパンドブック化したものの目次ページ部分。
結局、電子テキストだ、Web上で共有できるデータだ、なんて言っても、形あるモノを作るのは楽しい作業だ。得てして、作る過程が面白いのであって、配るときにはその熱も冷めていたりするのだけれども……。青空文庫のデータも、そこからいろんな派生物が出て来れば良いのになあ、と最近つくづく思う。
そんなMacWorldから1年後、アスキーから刊行されている雑誌「ドットPC」1999年11月号の付録CD-ROMに、青空文庫のWeb上データをすべて載せることができた。青空文庫単独の成果物では無いけれども、まあそれなりの成果物だ。

青空文庫では、全データを一気に引き落とせるサービスを行っていないので、このような単純にWeb上の全データを載せただけのCD-ROMでも、それなりに価値があったのではないかと思う。
そんなアスキーの雑誌の付録CD-ROMに青空文庫のデータを載せなくなってから久しい。これはちょっとまずいんじゃないかと最近思い始めた。
ということで、来年には何とか、青空文庫の全テキストを入れたCD-ROMやら何やら、形ある成果物を作りたい。プラスアルファ、いろんな企画を立てて、ごちゃごちゃ面白いことが出来たらなあと思う。いちおう、来年の抱負です。
キッチュでポップって言いかた、もう古いのかな。とにかく、「血でドロドロまみれになって殺された花嫁が、血でドロドロまみれの復讐をする」映画「キル・ビル」(←ご注意! クリックするとブラウザが画面一杯に広がります)はそんなお話。
この映画、深作欣二監督に捧げられていますが、実は鈴木清順監督の「東京流れ者」や「関東無宿」「刺青一代」などの影響が色濃くかいま見えるアクション映画。
冒頭のモノクロシーンをはじめ、ガラスの床を歩く人物を下から仰ぐ撮影、背景が突如色のついたハイライトになり人物が影絵のように格闘するシーン、襖を開けると突如雪の積もった庭が現われる展開、こういった場面構成は、日活時代の鈴木清順監督が美術の木村威夫氏と組んで発明した映画の手法。
この映画の監督クエンティン・タランティーノはC級D級日本映画のファン。主人公が復讐のために日本にやってくる飛行機は、「吸血鬼ゴケミドロ」の不気味な夕焼け空を飛行し、機内のすべての座席には日本刀ホルダーが用意されているというあやしさ。斬って斬って切りまくれ!
さて、こういった映画ともなると、ディープなファンがおもしろいことを始めるもの。
話題になったのは、タランティーノ監督も大喜びしたという、「映画秘宝」に掲載された未公認の日本版「キル・ビル」ポスター。作者は、青少年有害対策法案に怒りをこめて反対しているのもうなづけるような、決して無害とは思われない、事実フィルタリングソフトに不適切なホームページとしてばっちり登録されているという、女囚映画専門サイト「Inferno Prison/残酷女刑務所」を運営している、自称バカヨシキ所長こと高橋ヨシキ氏。
ついでに、高橋ヨシキさんの「バカ日記」,「刑務所なぜなにFAQ 100連発!」,「バカ所長インタビュー」,「ジョンベネ・ラムジー追悼画像集」などを巡回してながめる。
・・・うーむ、このウェブサイトは、私たちの猟奇心やのぞき趣味にすり寄ってくるところがあり、おもしろすぎて怖いかも!
ところで「文學界」新年号の特集は、蓮實重彦,阿部和重 徹底討議 「アメリカ映画の知性を擁護する」 。
「キル・ビル」初日に足を運んだ蓮實さん、作品の評価は「これなら許す」というもの。
「許す」ってなんだよと思う方もいるかも知れないけれど、たぶん、せいいぱい好きでやっている人間の映画ならばそれほど出来が良くなくても許すってことなのだろう。
蓮實 それはいいんですよ。まだお若いんだから、キャメロン・ディアスがいいとかおっしゃっても(笑)。
阿部 僕は『タイタニック』は決して嫌いじゃない。沈んでいく途中で、甲板からみんなが落っこちるところが好きなんです。
にせ教授(淀川さんが蓮實さんにつけたあだ名)のパワー全開、とまではいかないまでも、蓮實先生のいかがわしい発言の数々はあいかわらずおもしろい。がんぱれ! 阿部さん。
ついでに、「文學界」新年号の小説。現代の霊媒師(あるいは炭坑のカナリア)こと町田康さんの「ギャオスの話」もなかなか。ここのところの日本の閉塞感は、実は東京の中野区に生息するギャオスのおかげなのであった。思わず納得。
そういえば、日本カルト映画の伝説的作品「マタンゴ」がついにDVDで登場。
ごぶさたしています。今日は釣りのお話です。砂丘で、チョコボという動物?に
乗って、魚釣りの場所に移動しているところです。

友人手作りの釣用の洋服をきて、鞄の中には生餌を作る為に、土のクリスタルと
風のクリスタルと粉や水や虫がはいっています。疑似餌のミノーも持っているのですが
最近、不届きな人が武器やら防具を海や川にすてるので、それをひっかけると
竿が折れちゃうのです。竿が折れた時のショックってほんと大きいのですよ。
誰?、捨ててる人は?見つけたらただじゃおかないんだから、と。
いつも憤慨しながら、持ってかえって友人に送ります。
なぜ友人に送るかって?それはね。友人はこれを光のクリスタルで磨くことが
できるのです。そうするといい武器や装備になったりするんですって。
今日は何をつろうかなぁ。釣りの腕をあげる為にはオーガイールという
にょろんとした魚を狙わないといけないのだけど、気分的には
のんびり、掘フナを釣りたいところなのよね。だとしたら、向かう先は・・・
地図のはずれのオアシス、ここならライバルはいないはずだし、私の強さだったら
襲ってくるモンスターもいないはず。そうと決めたら、チョコボをとめて、
地図を確認して、方向をかえてオアシスに向けて出発するのでした。
100円ショップのダイソーに、青空文庫のテキストを利用した文庫本が並んでます。左の写真はその中の一冊、夏目漱石「坊っちゃん」。値段はもちろん100円。私が覗いた東京・光が丘のダイソーには、この「坊っちゃん」の他に芥川龍之介と太宰治の計三冊しかなっかたけど、この文学シリーズ、他にも樋口一葉、宮沢賢治、新美南吉など全部で三十冊あるようです。 |
![]() |
|
ときに大長編小説というものが無性に読みたくなります。去年の夏に『大菩薩峠』を読み始めたものの、秋に病人が出たため第5巻の途中でストップしてしまいました。大水で流された家の屋根にのったままの盲目の机竜之助はどうなったのだろう。そろそろ続きを読もう。
小説のタイトルにもなり、物語の冒頭で机竜之助が最初にひとを斬るのが大菩薩峠。学生だった最後の春、山登りの好きな友人がその大菩薩峠に連れていってくれました。だからわたしは峠がどのようなところなのか知っています。まだ雪の深い南アルプスの山々が間近にそびえていて、峠も2000メートルに近い高度。竜之助はそこに博多の帯に黒の着流しでやってきて、意味なく巡礼の老人を斬る。リアリズムとは無関係な小説です。
ことしになって、その友人からメールが届きました。昔話のひとつとして大菩薩峠に行ったことを話題にすると、いや、あれは丹沢のヤビツ峠だったはずだ、と彼は主張するのです。記憶というのはこんなものなのかもね、とそこは意見が一致して、くい違いはそのままにしてあります。だからアレは大菩薩峠だったのです。
中里介山は権力も財力も持たず、大菩薩峠の東京側にあたる奥多摩の家に印刷機を持ち、雑誌や自分の作品を出版していました。いいなあ。その家は公開されているらしいので、そのうち出かけてみようと思っています。
→青空文庫の「大菩薩峠」(公開は文庫本の6巻まで)
→ちくま文庫全20巻セット(わたしはこちらを読んでいます)
「水牛のように」を2003年12月号に更新しました。
30日のお昼のニュースでイラクで日本人が銃殺されたことを知ったとき、真っ先に佐藤真紀さんはだいじょうぶなのだろうかと思いました。ほんとうに「世の中、間違っている」
「水牛の本棚」は藤本和子「たましずめの歌」です。
「女たちの同時代——北米黒人女性作家選」第二巻「獅子よ藁を食め」(エリーズ・サザランド、藤本和子訳)について。
森崎和江さんの巻末エッセイにはこうあります。「未来へむけて、核兵器をもつ地球の支柱となるものは、兵器による自衛ではなく、科学の発展でもなく、ハブルシャムかあさんの体温のような人間性の世界的規模に於ける確立しかない。が。それへの道程は、単純ではなく、単一な方法論では手がつけられない。はっきりしていることは、きのうまでに体験した手段のすべては、その使命は終わっているということである。そしてまた人間たちは、それぞれが踏んできたきのうまでの歴史を土台にすることなく、明日という文明の扉は引きあけられない。いっせいにスタートに立って歩き出す鳥のように、晒されている同時代のわたしたちは、先達のいない時空へむけて歩かねばならない。事実、先輩がいないのである。たとえ心のくにへ回帰しひとときの呼吸をしようとも、その幾千年の先祖たちの血と汗を抱きしめて浮上するほかにない。その中に、先人の生の確かな手ごたえのあることを自ら確かめて、自分自身に立つことを告げるほかにない。」
残念ながら日本語の「獅子よ藁を食め」は絶版です。
でも英語のペーパーバックは手に入ります。
「水牛通信電子化計画」は1986年8月号を公開しました。
ことしはCDの新作を出せずにおわります。来年は今年のぶんも含めて、いくつか世に送りたいと思っています。発売が具体的になったらお知らせしますので、待っていてください。
水牛のCDはウエブでの販売が基本ですが、↓でも手に入ります。
・タワーレコード新宿店
・ザリガニヤ(札幌)
・ホワイトエレファント(姫路)
タワーレコードは説明の必要なしですね。ザリガニヤとホワイトエレファントの店主はミュージシャン、本もCDも、新しいのや古いのや、店主の個性で集められているのだろうと想像しています。爆発的に売れるということはなさそうですが、置いてもらえるのはうれしい! 近くにお住まいのかたはぜひお訪ねください。
それではまた来年! よい年をおむかえください。(八巻美恵 suigyu@collecta.co.jp)