ブログの集い
シリーズ「鏡花を語る」第1回「Grass Labyrinth」

2003年09月05日

 02: なぜ青空文庫には、外国の作品が少ないのですか?

答え:著者に著作権があるのと同じように、翻訳者にも著作権があります。その保護期間も翻訳者が亡くなってから50年です。つまり、外国の文学作品の場合、著者と翻訳者の両方の権利が切れた場合にのみ青空文庫に掲載させることができます。

ただし、すでに著者の権利の切れた外国の作品に関して、翻訳者がその翻訳作品の公開を許せば、その限りではありません。青空文庫に掲載されている多くの海外作品は、翻訳者が「青空文庫収録ファイルの取り扱い規準」に同意した上で作品を公開しています。

※外国の著者の保護期間も日本の基準に合わせて、死後50年+戦時加算(下の項参照)だけ権利が保護されます。

【例】ルーシー・モード モンゴメリ著、村岡花子訳『赤毛のアン』の場合

著者、翻訳者の生没年は、
・ルーシー・モード・モンゴメリ(1874.11.30-1942.4.24)
・村岡花子(1893-1968)
になります。

ということは、一見、著者の権利が10年前に切れているように見えますが、外国の著者の場合、戦時加算(下の項参照)も考慮しなければいけません。モンゴメリの権利が切れたのは今年、2003年5月22日です。しかし、どちらにしろ、翻訳者の権利が切れていません。青空文庫にこの『赤毛のアン』を掲載することができるのは、翻訳者の権利が切れる2019年1月1日になります。


※戦時加算
第二次世界大戦後の平和条約において、連合国ないし連合国の国民の知的所有権の保護期間について、わが国(日本)が戦時中に保護していなかった期間を通常の保護期間に加算する、という取り決めがなされました。
その期間は、条約の批准時期に基づくため国によって異なりますが、アメリカ、イギリス、フランス、カナダなどは3794日(約10.5年)になります。つまり、これらの国々の著者の場合、保護期間の計算をする上で、通常の50年に約10.5年を加算しなければいけません。

こちらも参照→http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime5.html

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