「丸善」の時代

2003年07月07日

 aozora blog発信!

青空文庫は、この7月7日で7年目に突入することになる。青空文庫が実際に動き出したのは、1997年の9月に入ってからだったように記憶するのだが、富田さんが書いた「青空文庫の提案」の掲載期日を7月7日にしたことから、この七夕の日をいわば青空文庫の創立記念日と考えるようになった。

この6年間に青空文庫もいろいろな事を経験して来た。清々しい爽やかな感動から、先人、慣習、判例が無いための戸惑い、苦しみ、混乱まで、次から次へと怒濤のように襲いかかってきては返す刀で振り払ってきた。おそらくこんな経験は、いまだかつて誰も経験したことがないに違いない。当初は、そんな修羅場を情熱だけでクリアしていたのが、それも段々と立ちゆかなくなり、ある程度機械的にならざるを得なくなって行った。現在でもまだまだ問題点は多々あるが、作品をアップするという作業に於いてはシステマティックな安定期にシフトしつつあると思う。しかし、システマティックであるがゆえ、無味乾燥な部分もだいぶ増えてしまった。そんな無味乾燥な部分を救うにはどうしたらいいのだろうと考えあぐねた結果がこの「aozora blog」だ。

blogというシステムは、基本的には日記サイトやニュースサイト向けのシステムなのだが、そんな枠にとらわれることなく、青空文庫に関連して、何かまったく違うことがやれるのではないかと思い始めたのがこの「aozora blog」を立ち上げたきっかけだ。青空文庫という厖大なアーカイブのかたまりを訪ね歩くヒッチハイク・ガイドみたいなものがやれるのではないのかと。

よく「みずたまり」に「青空文庫には作品がいっぱいあるけど、どこから読み始めればいいの?」という質問が寄せられる。そんな問いに対して、質問者の嗜好、パーソナリティがわからずに直接的な答えを導き出すことは難しい。しかし、そんな問いに対して、この「aozora blog」にはその答えを導き出すためのキーワードがたくさん埋め込まれているから自分で探索してその答えを導き出してみて、と言えるようなサイトができたらと思う。

また、blogはいろんな可能性を秘めている。もし、青空文庫本体がblog化できれば、このaozora blogとの相互情報交換が可能だし、例えば和井府清十郎さんが運営している「綺堂事物」などがblog化されれば、インターネットのようなあやふやなリンク関係から一歩踏み込んだ、いわば青空文庫グループのようなものが形成できるのではないかと考えている。

とはいえ、blogなんて一つのムーブメントで、いつかは廃れて他の大きなムーブメントに吸収されてしまったりするかもしれない。するかもしれないのだが、一つの救いは、このMovableTypeのblogは同時にXML化することができる。XMLになるのならば、いろんなものへの転換がスムーズに行えるし、オンデマンド出版や電子出版への変換も容易になってくる。今まで、結びつきそうで結びつかなかった、ホームページと出版との関係もおぼろげながら見えてくる。

今の時代、時の流れはさらに加速し、流行の期間はさらに短くなってきている。そんな時代にも不変であるものは存在し、青空文庫の運動もその一つであることに疑う余地はない。例え今の青空文庫がなくなっても他の誰かがまた興すだろうし、その人たちが倒れてもまた誰かが立ち向かうだろう。そんな不変なものを見据えつつ、このaozora blogを発信させようと思う。

★この文章を書いた人→ag★こんな時間に→2003年07月07日 00:06 ★トラックバック




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■タイトル:aozora blog
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青空文庫のblogが登場しています。巨大なDBとなった青空文庫への入り口として人間味を取り戻す試みということです。いいですね。blogシステムのいろいろな使い方が面白いな。...
2003年07月07日 11:36

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