てふてふ君の症例検討会(その 10)
久しぶりの、症例検討会です。実は、夏休みの宿題を出した身でありながら、まだ手つかずの段階です。(^_^;)。「青空ミセラス君」という超大物のサイトを作ったのでということが口実になりますが…そこでの「難関」は、おいおいご披露するようにします。また、宿題もしばらく措くことにして再開第一弾は「ギリシア語」のアクセント表示について触れてみます。
【症例】九鬼周造『「いき」の構造』
【主訴】ギリシア語が、他のアルファベットのように表示されない
【現病歴】右図の様に、ギリシア語が「全角」になり、しかもアクセント記号が注記になってしまうので、若干読みにくく感じます。何とかうまく表示できないものでしょうか?
解決策(処方箋)は、続きにあります。
【その処方】TeX で、いろいろな言語とその文字を扱うために、最近では、Babel パッケージ(旧約聖書の「Babel の塔」由来のネーミングだそうです。)が使われる事が多いようです。(「日本語LaTeXによる多言語処理」など参照の事)ただ、当面の「てふてふ君」では、TeX ソース全体を変えなければと思い敬遠していましたが、下記のページに、一時的にギリシア語を使う方法について記載されていました。
今回は、この方法を利用します。その前に、cbfont というギリシア文字フォントを導入します。当方は、uptex のインストール時に、ついでに、cbfont インストールのオプションを選択しました。あとは、TeX ソースに、
\DeclareFontEncoding{LGR}{}{}
\DeclareFontSubstitution{LGR}{cmr}{m}{n}
とプリアンブルを入れ、該当するギリシア語を、
{\usefont{LGR}{cmr}{m}{n}
\catcode`~=12 {p'olis}}
と「おまじない」で囲めば、アクセント記号を含むギリシア文字が表示できます。ANK アルファベットと、ギリシア文字の対照表は、上記の Re: ギリシャ語の簡便な出力法 をご覧下さい。この他に、フランス語、ドイツ語のアクセント記号を表示可能にした、Tex ソースと、修正した PDF を作っていますので、ご覧下さい。また、三木清「ゲーテに於ける自然と歴史」にも、アクセント記号つきのギリシア語が出てきましたので、cbfont を使用するよう修正しました。(TeX ソース、PDF)ただ、底本にある「[#εはダイエレシス(¨)付き]」というのは、cbfont の一覧表を見ている限りありませんので、秘密工作員Z さんのアドバイスで修正、注記しておきました。機会があれば、三木清全集やギリシア語そのものを調べてみたいと思っています。
【おわりに】 今回の検討会、いかがでしたか?当方の手に負えない部分も出てきましたが、なんとかギリシア語も表示できるようになりました。以前学生時代には、何とかギリシア語を「もの」にしようと頑張った経験があります。また改めての勉強の糧にしたいとも思っている次第です。次回はもう一度、『いきの「構造」』を使って、フランス語、ドイツ語のアクセント記号と表の挿入について触れてみたいと企画しています。お楽しみに!


