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てふてふ君の症例検討会(その 8)

【はじめに】 前回の検討会いかがでしたか?最近、井上ひさし「ロマンス」を読みました。「チェーホフの生涯をボードビルとして活写」した芝居」と Amazon で紹介されています、いわば、「芝居についての芝居=メタ芝居」とでも言えましょうか。井上ひさしは、彼の芝居の本質は「喜劇」と捉え、この芝居も「喜劇」仕立てで、絶妙の掛け合いが面白いのですが、やはり笑った後に残るペーソスある余情がチェーホフの本領とも改めて感じました。実は、この本でも組版は「台本」形式であることに気づきました。この形式は古くからの伝統なんですね。現在、藤田眞作先生の daihon.sty と、秘密工作員 Zさんのコメントを使ったコマンドにて加藤道夫「なよたけ」を鋭意製作中です。完成すれば、公開しますので楽しみにしてください。さて、前置きが長くなりましたが、今回は、井上ひさし「ロマンス」に因んで、チェーホフに関係する作品などで、主にアルファベットに関する装飾を扱います。

【症例】 豊島与志雄「死刑囚最後の日解説」神西清「『可愛い女 犬を連れた奥さん 他一編』あとがき

【主訴】 文字の斜体装飾やアクセント記号が元通りに表示されない。

【現病歴】主に英字(英語だけとは限りませんが)部分には、いろんな文字装飾が加わることがあります。斜体装飾やアクセント記号は、その代表です。青空文庫では、アクセント記号についての取り決めも出来ています。そのすべてを TeX コマンドに変換するのは、結構な大仕事になりますので、今回はその一部について扱い、主に斜体装飾について検討することにします。

解決策(処方箋)は、続きにあります。

【その処方】文字を斜体にするのは、比較的簡単です。該当するアルファベット部分を、

\textsl{Jonych}

と、\textsl{} で囲みます。青空文庫では、文字を斜めにする装飾には「イタリック体」(\textit{})と「斜体」(\textsl{}、sl は、slant の略)が使われていますが、「てふてふ君」では、その両方に対応しました。(下図)また、アクセント記号は、今回は、豊島与志雄「死刑囚最後の日解説」で、é のみに対応させました。(「死刑囚最後の日」本文では、大文字の、 É にしています。)テキストの〔〕を外して、\’e と \’E と TeX では表現します。本文と解説両方に対応しています。

% Le dernier jour d'un 〔condamne'〕を修正
\textsl{Le dernier jour d'un condamn\'{e}}
神西清「チェホフ短編集」あとがき・修正後

神西清「チェホフ短編集」あとがき・修正後


豊島与志男解説・修正後

豊島与志雄「解説」・修正後

今後も作品ごとにアクセント記号変換を追加する予定ですが、(一応、九鬼周造『「いき」の構造』あたりの変換を目指したいと思っています。)以下のサイトが参考になります。

これらのサイトをもとにして、TeX ソースを作りはじめました。(全くの作りかけ(^_^;))興味ある方は、「てふてふ君・熟練コース」で、PDF 変換してみてください。

今回の検討会、いかがでしたか?毎日暑い日が続くので、次回は、「納涼」の意味で、アンデルセン「雪の女王」を取り上げ、画像挿入の方法について検討してみたいと思っています。お楽しみに!

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